ビジネスで英語を使う場合、CEFR(セファール)でB2レベル以上の英語力が必要だと言われています。英語学習者のなかには、この「CEFR B2レベル以上」を目指して英語の勉強に取り組んでいる方も多いはずです。
ではCEFR B2レベルになるには、どのような勉強をして、どういった英語スキルを身につけると良いのでしょうか。
本特集では、CEFR B2レベルを目指す方向けに、CEFR B2レベルの基本情報や、おすすめの勉強法を解説。さらに、CEFR B2レベルの英語力を効率よく身につけるうえで上手く活用したいサービスについてわかりやすくご紹介します。
Memo: CEFR(セファール)とは?
CEFR(セファール)は「ヨーロッパ共通言語参照枠」のことで、外国語の習熟度や運用能力を示す国際標準規格。「A1/A2/B1/B2/C1/C2」の6段階のレベルがあり、「A1→C2」の順にレベルが上がっていきます。
なお、「CEFR-J(セファール ジェイ)」と呼ばれるものあり、これはCEFRを日本の英語教育に応用した指標のこと。
CEFR B2レベルとは?
まずは、「CEFR B2」がどのくらいのレベルを指すのか、CEFR B2レベルの基本情報を見ていきましょう。
CEFR B2レベルの基本情報
CEFR B2は中級者レベルにあたり、英語を使って責任のある仕事ができるレベルとされています。英検では準1級~1級、TOEIC L&Rではスコア785点~940点のレベルに当たります。
CEFR B2/B1/A2レベルに該当するメジャーな英語資格の級やスコアは以下の通り。
CEFR | 英検 | TOEIC L&R | TOEIC S&W | TOEFL iBT | VERSANT |
---|---|---|---|---|---|
B2(中級者) | 準1級~1級 |
785~940
|
310~355
|
72-94 |
B2+:67-75 B2:59-66 |
B1(中級者) | 2級~準1級 |
550~780
|
240~305
|
42-71 |
B1+:51-58 B1:43-50 |
A2(初級者) | 準2級~2級 |
225~545
|
160~235
|
― |
A2+:36-42 A2:30-35 |
また、文部科学省が公表している「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」によると、CEFR B2レベルの特徴は下記のようになっています。
CEFR B2レベルの特徴
自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。
なお、CEFR B2は「英語で責任のある仕事ができるレベル」とされていますが、一つ下のCEFR B1は「英語でなんとか業務ができるレベル」となっています。
特にグローバルビジネスの場で通用する英語力を身につけたい場合、CEFR B2レベル以上は目指すべき指標のひとつといえるでしょう。
ちなみに、オンライン英会話大手の「レアジョブ」が2024年6月に発表した、スピーキングテスト「PROGOS(プロゴス)」の受験者データによると、日本人受験者(※42万人)のうちB2レベルに該当する人はわずか7%。一方、日本人で最も多かったのは、B2の2つ下のレベルにあたるA2でした。
こうした点からもCEFR B2レベル以上の英語力を持っていることは、英語を使って仕事をしたい場合や、英語力を武器に転職を考えている場合など、さまざまな場面で有利に働くといえそうです。
Column:
CEFRのレベルチェックにPROGOS(プロゴス)アプリを活用しよう
自分のCEFRのレベルを調べる際、英検やTOEICといった英語資格を受験したり、オンライン英会話のレベルチェックテストを受けたりするのも方法ですが、「PROGOS(プロゴス)」アプリを利用するのもおすすめです。
PROGOSは、1回約20分の英語スピーキングテストを無料で受けられるアプリ。ちなみに、AIが英語力を診断してくれるため、受験後約2分で結果を受け取ることが可能です。
なお、スピーキングテストの結果(総合評価)はCEFRに基づき、「Pre-A1」から「B2 High and above」までの9段階で診断されます。
スマホ1つで簡単にスピーキングテストを受験できるので、自分のCEFRレベルをチェックする際はPROGOSアプリを上手く活用すると良いでしょう。
- ブラウザ版のPROGOS[自動採点版]を利用する場合は1回550円(税込)がかかります。
- 2024年11月現在、 「PROGOS(プロゴス)」アプリの利用(スピーキングテストの受験)は無料となっていますが、今後、有料化する可能性があります(※時期未定)
CEFR B2レベルになるための勉強法
それでは、CEFR B2レベルの英語力を身につけるには、どういった勉強をすると良いのでしょうか。
本チャプターでは、CEFR B2レベルになるためのおすすめの勉強法を、「リーディング」「リスニング」「スピーキング」「ライティング」の英語4技能別にご紹介します。
CEFR B2レベルになるための勉強法① リーディング
CEFR B2レベルでは、具体的・抽象的なテーマについて書かれた複雑な文章でも、その内容をきちんと理解できるリーディングスキルが求められます。
インターネットや英字新聞、洋書などを活用し、専門的な内容を含むニュース記事や学術論文、エッセイ、レポート、ブログ等さまざまな文章に触れ、複雑な英文を読むことに慣れましょう。理解が難しい部分に関しては、メモを取って後から調べ、理解を深めるのがおすすめ。
複雑な文章をスムーズに読み進めるための語彙や文法を強化することもポイントです。
CEFR B2レベルになるための勉強法② リスニング
リスニングに関しては、日常会話はもちろん、専門的なトピックや複雑な話題に関する内容を正確に聞き取り、理解できるレベルが求められます。
リスニング力を鍛えるには、ポッドキャストやニュース番組、映画などを活用するのがおすすめ。内容を理解できるまで何度も聞き込むことでリスニング力が着実に向上します。
また、リスニングをしているときに内容のメモを取り、後から全体の要約を書く練習を行えば、リスニング力に加え、要約力も鍛えられます。
CEFR B2レベルになるための勉強法③ スピーキング
CEFR B2レベルでは、ネイティブを相手に流暢な英語で自然なやり取りができ、かつ自分の意見や考えを論理的に話せる力が求められます。
スピーキング力を鍛える際は、オンライン英会話や英会話教室などを利用し、実際に外国人を相手に英会話の練習をするのがおすすめです。その際、マンツーマンでの会話練習だけでなく、ディスカッション形式の練習も取り入れましょう。そうすることで、複数人での会話のなかで自分の意見や考えを述べたり、相手の意見に反論したりと、よりレベルの高いスピーキングスキルを身につけられます。
また、英会話アプリなどを使って、シャドーイングや発音の練習をしたり、英語の瞬発力を鍛えたりするのもCEFR B2レベルのスピーキング力を身につけるうえで有効です。
CEFR B2レベルになるための勉強法④ ライティング
CEFR B2レベルのライティングでは、論理的に、説得力のある文章を書けることが重要です。
ライティングの勉強法としては、英語で日記やエッセイを書くのがおすすめ。英文を書く練習を通して、文章構成力や表現力を身につけられます。また英文を書くことに慣れてくれば、その分、書くスピードもアップします。自分の興味・関心があるトピックを中心にテーマを決め、時間を計りながらライティングの練習に取り組むのも良いでしょう。
自分の書いた文章を定期的にネイティブに添削してもらうのも、ライティング力の向上に効果があります。
- あわせてチェック
- 英文添削サービスを比較!おすすめ5選 - メリットや利用の注意点も解説
上記でご紹介した勉強法以外にも、CEFR B2レベルに相当する英語資格にチャレンジし、CEFR B2レベルの英語力を身につけるのもおすすめです。
英語資格を取得していれば、より具体的に自分の英語力をアピールでき、転職や英語を使う部署への異動を希望する際などにも有利に働きます。
CEFR B2レベルを目指す人におすすめのサービス
独学でCEFR B2レベル以上を目指すのは簡単ではありません。人によっては仕事で英語を使う関係で、短期間でCEFR B2レベルの英語力を身につけなければならないケースもあるでしょう。
そうした場合、英語コーチングなどのサービスを利用し、プロの力を借りるのも方法です。
英語コーチングとは、受講生一人ひとりに専属のコンサルタントがつき、その人にあったカリキュラムの作成や教材の選定、定期的な学習コンサルティングなど、さまざまな学習サポートが受けられるサービスのこと。英語学習のプロによるサポートを通して、CEFR B2レベルの英語力を短期間で効率よく身につけられるメリットがあります。
以下では数ある英語コーチングのなかから、本気の英会話が厳選したCEFR B2レベルを目指す人におすすめのサービスをご紹介します。
「独学で英語を勉強しているものの、なかなかCEFR B2レベルに届かない」、「短期集中でCEFR B2レベルまで英語力を伸ばす必要がある」といった方はぜひチェックしてみてください。
CEFR B2レベルを目指す人におすすめの英語コーチング
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料金(税込) |
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受講期間 | 3か月 |
主なコース内容 |
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受講スタイル |
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無料体験 | ※「英語力診断シート」プレゼント! |
おすすめポイント |
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STRAILの特徴
ベネッセグループの英語コーチング。言語習得の科学「第二言語習得研究」に基づいた質の高い学習コンサルティングに定評があり、効率よく英語力を伸ばせると人気を集めている。
STRAIL(ストレイル)では週1回(※60分)、専属コンサルタントによる学習コンサルティングを実施。コンサルティングでは受講生の英語学習の課題を発見し、受講生に最適な学習方法を提示してもらえる。自分に合った学習方法で、効率よく英語力を伸ばせる点はSTRAILを利用する大きなメリット。
また、STRAILでは2024年9月から、週1回(25分)の”課題発見型”の英会話レッスン「ウィークリー英会話ブースト」を提供している。学習コンサルティングと英会話レッスンを組み合わせることで、よりしっかりと英語力を鍛えられるのも嬉しいポイント。
英語中・上級者向けに「コミュニケーション・ストラテジー」と呼ばれる、会話をスムーズに行うための戦略的知識・技能に焦点を当てたトレーニングを提供している点もチェックしておきたい。
コンサルタントの質も高く、3か月間でしっかりと英語力を伸ばせるので、短期集中で効率よくCEFR B2レベルを目指したい場合、STRAILは有力な選択肢の一つといえるだろう。
スマートメソッド® 公式サイトへ行く
料金例(税込) |
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受講期間 | 16週間(約4か月) |
主なコース内容 |
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受講スタイル |
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無料体験 | ※無料カウンセリング |
おすすめポイント |
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スマートメソッド®の特徴
オンライン英会話大手の「レアジョブ」が提供するオンライン完結型の英語コーチング。
スマートメソッド®では、受講生一人ひとりに豊富な英語学習経験を持つ日本人コンサルタントが専属で付き、学習をサポート。「平日:1回50分のレッスン+復習」→「週末:ウィークリーテスト(20分)+ホームワーク(約3時間)」のサイクルで学習に取り組み、16週間でビジネスの場で通用する英語力を身につける。
さらに所定の基準を満たしているものの、コースを通して「CEFR-J」(※ヨーロッパ共通言語参照枠「CEFR(セファール)」を日本の英語教育に応用した指標)が1レベル以上アップしなかった場合、受講を無償で延長する成果保証を用意している。コースの受講を通して着実にレベルアップできる点も、スマートメソッド®を利用する大きなメリットといえるだろう。
料金は16週間(約4か月)59万4,000円(税込)(※入会金・教材費含む)。分割払いを利用すれば、月々2万4,750円(税込)(※別途手数料)からとリーズナブルな料金で受講できる。
スマートメソッド®は、現在CEFR A2/B1レベルで、スピーキングスキルを中心にCEFR B2レベルを目指す場合におすすめの英語コーチング。
まとめ
グローバルビジネスの場で英語を使う場合、CEFR B2以上の英語スキルが必要です。
また英語を武器に転職する場合も、CEFR B2以上の英語力を持っていれば有利に働きます。
CEFR B2レベルは多くの英語学習者にとって、目指すべき指標の一つといえるでしょう。
ただ、このレベルの英語力を身につけるのは簡単ではありません。独学でコツコツ勉強するのも方法ですが、場合によっては英語コーチングなどのサービスを利用するのも良いでしょう。
大切なのは、自分に合った勉強法で無理なく英語の学習に取り組むことです。
現在の英語レベルがCEFR A2/B1で、CEFR B2レベルを目指している方は、本特集を参考に自分に合った勉強法を見つけ、今より1~2段階上の英語力を身につけましょう。