フォニックス(Phonics)とは、英語圏の子どもたちが英語の読み書きを訓練するために開発された学習法のこと。数ある子ども向け英会話のなかにはフォニックスに対応したレッスンを提供しているところがあり、フォニックスが学べると注目を集めています。
子どもの英語学習に、フォニックスが学べるサービスを検討している保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の「本気の英会話」の特集ではフォニックスに注目し、フォニックスが学べるおすすめの子ども向け英会話をわかりやすく比較。さらに、フォニックスの基本情報や、子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリットとデメリットについても紹介しています。
フォニックスが気になっている方はもちろん、子どもの英語学習にフォニックスを取り入れたいと考えている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
フォニックスとは?
はじめに、そもそもフォニックスとは何なのか?フォニックスの基本情報を見ていきましょう。
フォニックス(Phonics)とは?
「フォニックス(Phonics)」とは、発音と文字(スペリング)の関係性を学ぶ音声学習法のことで、英語圏の子どもたちが英語の読み書きを訓練するために開発されたもの。
フォニックスには発音の基本ルールがあり、このルールを理解することで、7程度の英単語は、その意味を知らなくても、発音を聞いただけで正しいスペルが書けるようになると言われています。
近年、日本でもフォニックスの認知度は高まっており、フォニックス対応のレッスンを提供する子ども向け英会話が多数登場。また、フォニックスを授業に採用する学校も増えています。
フォニックスの基本ルール例
フォニックスには、以下のような発音の基本ルールがあります。
- 2文字子音(子音+子音)
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特定の子音が2文字続くと、新しい音で発音される
- 例)ch(チ)/th(ス、ズ)/sh(シュ)
- 2文字母音(母音+母音)
- 母音2つで新しい音を発音する
- 例)oo(ウー)→moon(ムーン)/ou(アゥ)→sound(サウンド)
- サイレントe/マジックe
- 「母音+子音+e」の並びの場合、最後のeを発音せず、直前の母音をアルファベット読みのまま発音する
- 例)make(メイク)/game(ゲーム)/cake(ケイク) など
子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリットとデメリット
フォニックスにも、プラスの面とマイナスの面があります。本チャプターでは、子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリットとデメリットをチェックしましょう。
子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリット
子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリット その1:
英語の正しい発音を身につけられる
フォニックスでは発音と文字の関係性を学ぶため、フォニックスを勉強することで、英語を正しく聞き取れるようになります。そのため、結果的にリスニング力も向上します。
英語を正しく聞き取れるようになり、リスニング力を伸ばせる点は、子どもがフォニックスで英会話を学ぶ際、まず押さえておきたいメリットです。
子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリット その2:
英語の正しい発音を身につけられる
フォニックスを学ぶと、日本語にはない英語独特の発音に慣れることができるため、カタカナ読みではない、正確な英語の発音を子どものうちから身につけられます。
特に日本人にとって、英語を正しく発音するのは簡単ではありません。英語の正しい発音を身につけられる点も、フォニックスで英会話を学ぶ大きなメリットといえるでしょう。
子どもがフォニックスで英会話を学ぶメリット その3:
知らない英単語でも、スペルを見ただけで正しく発音できる/発音を聞いただけで英単語のスペルがわかる
フォニックスを学ぶと発音と文字の関係がわかるようになるため、その英単語を知らなくても、スペルを見ただけで正しく発音できます。また逆に、知らない英単語の発音を聞いただけで、その単語のスペルがわかります。
初見の単語でも、正しく発音でき、その単語のスペルを正しく書けるようになる点も、フォニックスを学ぶ際に押さえておきたいメリットの一つです。
子どもがフォニックスで英会話を学ぶデメリット
子どもがフォニックスで英会話を学ぶデメリット その1:
フォニックスのルールに当てはまらない単語がある
実は、すべての英単語がフォニックスのルールに当てはまるわけではありません。フォニックスのルールに当てはまるのは、全英単語のうち75%ほど。つまり、残りの約25%の英単語はフォニックスのルールには当てはまらないのです。
ちなみに、フォニックスのルールに当てはまらない単語は、「サイトワード(Sight Words)」と呼ばれ、これらの英単語に関しては、そのまま暗記しなければなりません。
英単語をマスターするには、フォニックスに加えサイトワードも押さえなければならない点は、フォニックスのデメリットといえるでしょう。
また、フォニックスのルール自体、数が多い点にも注意が必要です。
子どもがフォニックスで英会話を学ぶデメリット その2:
フォニックスをマスターしたからといって、英語が話せるようになるわけではない
フォニックスを学ぶと、知らない英単語でもスペルを見ただけで正しく発音できたり、発音を聞いただけでその単語のスペルがわかったりします。
ただ、だからといって、英語が話せるようになるわけではありません。子どもの英会話力を伸ばすには、フォニックスに加え、英語でコミュニケーションを取る力や文法力、語彙力などを身につけることも大切です。
英会話の上達においてフォニックスがプラスに働く場面は多々ありますが、フォニックスの勉強だけでは不十分…という点も、子どもがフォニックスで英会話を学ぶ際に把握しておきたいデメリットの一つです。
子どもがフォニックスで英会話を学ぶデメリット その3:
フォニックスを勉強しても語彙力は上がらない
フォニックスを勉強すると、知らない英単語でもスペルを見ただけで正しく発音できるようになります。また、発音を聞いただけで、その単語のスペルがわかるようになります。
そのため、「たくさん英単語を知っている」と思ってしまいがちですが、「英単語を正しく発音できる/英単語のスペルがわかる」ことと、「その単語の意味を知っている」ことは、必ずしもイコールではないのです。
つまり、単語の意味・語彙の部分に関しては、フォニックスとは別に勉強する必要があります。
フォニックスを勉強したからといって語彙力が上がるわけではない点も、子どもがフォニックスで英会話を学ぶデメリットといえるでしょう。
フォニックスが学べる!おすすめの子ども向け英会話を比較
本チャプターでは、本気の英会話編集部が厳選した、フォニックスが学べるおすすめの子ども向け英会話をご紹介します。
子どもの英語学習にフォニックスが学べるサービスを検討している方は、それぞれの特徴を比較し、子どもに合ったものを見つける際の参考にしてみてください。
フォニックスが学べる!おすすめの子ども向け英会話を比較
QQキッズ 公式サイトへ行く
対象年齢 | 3歳~12歳 |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 | マンツーマン:1回25分 |
講師/教師 | フィリピン人教師 |
無料体験 | ※25分×2回/日本人スタッフによるサポート付き |
フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
オンライン英会話のサービスにおいて10年以上の実績を持つQQEnglish運営の子ども向けオンライン英会話。
QQキッズでは、レッスンを担当する全教師を正社員として雇用しているほか、教師に対して国際的な英語教授資格「TESOL」を取得を義務付けている。さらに、教師は子どもが楽しくレッスンに取り組めるよう、子ども向けのレッスンにも精通している。質の高いマンツーマンレッスンが受けられるのは、QQキッズの大きな魅力。
また、親が別の端末から子どものレッスンを見学できる「レッスン見学機能」や、受講したレッスンをもう一度学習できる「レッスン録画機能」など、親子で安心して利用できるサービスも充実している。
料金プランは1か月間に受講できるレッスン数(1か月間に付与されるポイント数)に応じて4種類。月額2,980円(税込)から受講できる。
なお、フォニックス対応のレッスンは、「オプションカリキュラム(※ポイント加算あり)」で使用教材に「Magic Phonics(※Book1~6)」を選択すると受講できる。
300以上の教育機関での導入実績もあるので、フォニックスが学べる子ども英会話を検討する際、QQキッズはまず候補に入れておきたい。
ハッチリンクジュニア 公式サイトへ行く
対象年齢 | 3歳~高校生(18歳) |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 | マンツーマン:1回25分 |
講師/教師 | フィリピン人講師 ※日本人バイリンガル講師も在籍 |
無料体験 | ※25分×2回 |
フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
3歳~18歳を対象にレッスンを提供する子ども専門のオンライン英会話。
ハッチリンクジュニアでは、採用率約5%の厳しい選考を通過し、子ども教育専門のトレーニングを修了したフィリピン人講師・日本人バイリンガル講師がレッスンを担当。ちなみに講師のなかには、幼児教育課程の修了者や小学校教員も多数在籍している。質の高いマンツーマンレッスンを受けられるのは、ハッチリンクジュニアを利用する大きなメリット。
また、「幼児」「小1~小4」「小5~中高生」の各成長ステージ毎に10段階のレベル別になっているほか、英検対策(※5級~2級)にも対応。一つの会員アカウントを家族や兄弟でシェアできる点のも嬉しい。
フォニックス対応のレッスンは、使用教材に「Let’s Go Phonics(※1~3)」を選択すると受講できる。
料金プランは1か月間に受講できるレッスン数に応じて7種類を提供。月額3,300円(税込)からとリーズナブルな料金を実現している。
スピーチコンテストをはじめ、子どもが楽しく英語に触れられるイベントを定期的に開催している点も要チェック!
リップルキッズパーク 公式サイトへ行く
対象年齢 | 3歳~高校生 |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 | マンツーマン:1回25分 |
講師/教師 | フィリピン人教師 |
無料体験 | ※25分×2回 |
フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
2009年11月にサービス提供を開始した子ども専門のオンライン英会話。
リップルキッズパークの特徴は、子どもが楽しく参加できるマンツーマンレッスンを提供している点。レッスンでは歌やゲーム、パペットなどを使い、子どもが飽きずに参加できるようさまざまな工夫が凝らされているほか、子どもの英語教育に精通し、厳しい内部研修を修了したにフィリピン人講師がレッスンを担当する。楽しみながら英語学習を継続できるレッスンを提供している点は、リップルキッズパークの大きな魅力。
また、9段階のレベル別になっており、子どもにあったレベルで英語学習に取り組める点もチェックしておきたい。
フォニックスに対応したレッスンは使用教材に、子ども英会話の入門テキスト『Let’s Begin』、フォニックスに特化したテキスト『Let’s Go Phonicsシリーズ』を選択すると受講できる。
料金プランは1週間に受講できるレッスン数に応じて5種類あり、月額3,300円(税込)から受講可能。
フォニックスの教材が充実しているので、フォニックスが学べる子ども英会話を検討する際、リップルキッズパークはぜひ候補に入れておきたい。
ラングペディア・キッズクラブ 公式サイトへ行く
対象年齢 | 2歳~12歳(小学6年生) |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 |
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講師/教師 | フィリピン人講師 |
無料体験 |
1回25分(※スタンダード5:最大5名のグループレッスン)
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フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
2歳~12歳の子どもを対象としたオンライン英会話。
ラングペディア・キッズクラブでは、「ことば」「知育」「社会性」「好奇心」「愛情」の5つの要素を組み込んだカリキュラムを提供。レッスンを通して、子どもに備わっている「自己教育力(※自分で自分を育てていく力)」を育てる。
また毎月テーマを1つ決め、そのテーマに沿って学習を進められる点、ゲームやクイズ等さまざまなアクティビティを行い、子どもが楽しく参加できるレッスンを提供してい点も大きな魅力。
さらにラングペディア・キッズクラブでは毎月1回、フォニックスのルールを学ぶレッスンを実施している。通常のレッスンに加え、定期的にフォニックスが学べるのも嬉しいポイント。
料金プランはグループやマンツーマンなどレッスン形式に応じて4種類あり、月額4,400円(税込)から受講可能(※月払いの場合)。1年分をまとめて契約する「年払い」を利用すると、1か月あたりの料金が割安になる。ちなみに、いずれのプランもレッスンは1回25分、曜日・時間が決まった固定制。
自習用動画の提供や、半年に1回のカウンセリングなど学習サポートも充実しているので、フォニックスが学べる子ども向けオンライン英会話を検討している人であれば、ラングペディア・キッズクラブはぜひ候補に入れておきたい。
WinBe(ウィンビー) 公式サイトへ行く
対象年齢 | 3歳~小学6年生 |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 | 少人数グループ(最大6名)※固定担任制 |
講師/教師 | ネイティブ講師、日本人講師 |
無料体験 | ※1回50分/教室見学・資料請求も可 |
フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
個別指導塾事業や幼児教育事業を手がける「やる気スイッチグループ」運営の子ども向け英会話教室。2023年9月現在、全国に70教室以上を展開している。
WinBe(ウィンビー)ではフォニックスが学べるコースとして、3歳~小学6年生の子どもを対象に「フォニックスコース」を提供。このコースでは、デジタルを活用したオリジナルのフォニックス教材を使い、楽しみながら、フォニックスの179の音のルールをマスターしていく。フォニックスを学ぶことで英語の土台を作り、「聞く・話す・読む・書く」の英語4技能をしっかりと身につけられるのは、WinBeの大きな魅力といえるだろう。
また、最大6人の少人数グループレッスン(※1回50分)となっており、子供ひとりひとりの個性や目標にあわせたレッスンを受けることが可能。最適な学習プランの提案や保護者面談等、学習サポートも充実している。
フォニックスコースの料金は、「週1回」が月額9,220円(税込)、「週2回」が月額17,890円(税込)。
利用者からの総合満足度も94%と高く、スピーチコンテストや英単語のスペリング力を競う大会など英語を使ったイベントも実施しているので、WinBeはフォニックスが学べる子供向け英会話教室を探している人におすすめ。
Novakid(ノバキッド) 公式サイトへ行く
対象年齢 | 4歳~12歳 |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 | マンツーマン:1回25分 |
講師/教師 | ネイティブ講師、ネイティブレベルの英語力を持つ外国人講師 |
無料体験 | ※25分×1回 |
フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
4歳~12歳を対象にレッスンを提供するシリコンバレー発の子ども向けオンライン英会話。
Novakid(ノバキッド)では、3年以上子どもたちと接した経験があり、CELTA、TEFL、TESOL、TKTといった国際教師資格を持つネイティブ講師またはネイティブレベルの英語力を持つ外国人講師がレッスンを担当。さらに、子どもが親しみを持てるよう、コミックやミニゲーム、バーチャルツアーなどを使ってレッスンを行う。「遊び」を通して楽しく英語を学べるのは嬉しいポイント。
また、使用教材にフォニックスの内容が含まれているほか、CEFR(セファール)に基づいたカリキュラムで学習に取り組める点もチェックしておきたい。
料金プランは、レッスンを担当する講師および契約期間に応じて複数種類を提供。ネイティブレベルの講師がレッスンを担当する「スタンダード」は3か月(週2回)34,080円(税込)から、ネイティブ講師がレッスンを担当する「プレミアム」は3か月(週2回)57,360円(税込)から受講できる。
ネイティブ講師のレッスンを受けたい場合はもちろん、子どもが楽しく英語を学べるサービスを検討する際、Novakidは有力な選択肢の一つといえるだろう。
GLOBAL CROWN(グローバルクラウン) 公式サイトへ行く
対象年齢 | 3歳~12歳 |
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料金例(税込) |
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レッスン形式 | マンツーマン:1回20分 |
講師/教師 | 日本語と英語のバイリンガル講師 |
無料体験 | ※20分×2回 |
フォニックスが学べる子ども向け英会話の特徴
3歳~12歳を対象にレッスンを提供する子ども英会話。
GLOBAL CROWN(グローバルクラウン)の特徴は、日英のバイリンガル講師がマンツーマンレッスンを担当する点。わからないことがあれば、必要に応じて日本語でのサポートが受けられるため、英語に触れたことのない子どもでも、安心して学習をスタートできる。
また、32段階のレベル別カリキュラムとなっており、子ども一人一人に合わせたスピードで学習を進められるのも嬉しい。
さらに、GLOBAL CROWNでは自主教材用のアプリも提供している。ちなみに、この自習教材はフォニックスに対応しているほか、カリキュラムと連動した内容になっており、AIを用いたワード・フレーズの発音やスペル、ライティングのチェックも行える。レッスンと自習教材を組み合わせることで、英語4技能をバランスよく鍛えられる点は、GLOBAL CROWNを利用する大きなメリット。
料金プランは1週間に受講できるレッスン数に応じて5種類あり、月額10,450円(税込)から受講可能。12か月分、24か月分をまとめて契約すると、月額料金が割引になるプランも提供している。
利用開始から半年の継続率が9割以上と高い点もチェックしておきたい。
まとめ
フォニックスを勉強すると発音と文字の関係がわかるようになるため、子どもの英語学習において、さまざまな面でプラスになると考えられます。
数ある子ども向け英会話のなかには、フォニックスに対応したレッスンを提供しているところがあるので、子どもの英語学習にフォニックスを学ばせたいと考えている場合、こうしたサービスを候補に入れておくと良いでしょう。
なお、多くの子ども向け英会話では無料体験を用意しています。気になるサービスがあれば、まずは無料体験を利用し、実際にレッスンを受けてみた上で、本格的な受講を検討するのがおすすめです。
子どもの英会話学習にフォニックスを取り入れたいと考えている方は、本特集を参考に、子どもに合ったサービスを見つけましょう。