CASEC(キャセック:Compterized Assessment System for English Communication)とは、「教育測定研究所」が運営する、英語コミュニケーション能力判定テストのこと。
2018年3月時点において、209万人以上が受験しており、受験者数は年々増加。また、近年、大手旅行代理店の「エイチ・アイ・エス」や、インターネット通販事業大手「楽天」など、様々な企業でも社員の英語教育にCASECを導入する等、注目を集めています。
そこで今回は、CASECをピックアップ。CASECの試験概要や特徴、対策やおすすめの勉強法などについてわかりやすくついて解説します。さらに、本気の英会話編集部が実際にCASECを受験した感想についての紹介も。
CASECの受験を検討している方はもちろん、CASECがそもそもどんな試験なのか知りたい…という方は、本特集を参考に、CASECについてチェックしましょう。
CASECとは?
CASECの基本情報
はじめに、CASECの基本情報についてご紹介します。
CASEC(キャセック) 公式サイトへ行く
運営元 | 教育測定研究所 ※テストの基礎開発は日本英語検定協会(英検)が実施 |
---|---|
対象レベル | 中学英語~ビジネス英語上級 |
受験対象者 | 全年齢対象(※14歳以下の場合、保護者の同意が必要) |
受験料 | 3,667円(税込) |
スコアの有効期限 | 2年間 |
申し込み方法 |
|
支払い方法 | クレジットカード払い、コンビニ払い |
CASECは、公益財団法人「日本英語検定協会(英検)」が基礎開発を行い、「教育測定研究所」が開発・運営を行う英語コミュニケーション能力判定テストのこと。
問題の正解数…ではなく、安定して正解できる問題の難易度をスコアに換算する方法でテスト結果を算出しているのが、CASECの大きな特徴です。そのため、英検やTOEIC等、他の英語資格と比較し、より正確な英語レベルを測定することが可能。
また、対象レベルは中学英語からビジネス英語上級までと幅広いことに加え、子供から大人まで全年齢層の受験に対応。さらに、日本国内はもちろん、インターネットにつながる環境があれば、海外からでも受験でき、留学やワーホリ等で海外にいる場合でも、気軽に試験を受験できる点は、嬉しいポイントといえるでしょう。
CASECの申し込みは、ホームページで無料会員登録をした後、マイページから「CASECチケット」を購入する形で行います。ちなみに、チケット1枚につき、CASECを1回受験することが可能です。
また、支払い方法(CASECチケットの購入)は、「クレジットカード払い」または「コンビニ払い」の2種類から選択可能。ただし、支払いが完了したのちに、試験を受験できるので、CASECチケット購入後、すぐに試験を受けたい場合は、クレジットカード払いでCASECチケットを購入するのがおすすめです。
CASECの試験内容
次に、CASECの試験内容について見ていきましょう。
CASECの試験内容
試験時間 | 40分~50分 ※人により異なる |
---|---|
点数 | 1,000点満点 |
Section1 |
|
---|---|
Section2 |
|
Section3 |
|
Section4 |
|
CASECのテストは、全部で4セクションに分かれており、前半の2セクションがリーディング、後半2セクションはリスニングの問題が出題されます。
さらに、1問ごとに60秒~120秒の制限時間が設けられており、制限時間内に回答する必要がある点は、他の英語資格にはない、CASECならではの特徴と言えるでしょう。
試験終了後は、スコアレポートをダウンロードでき、各セクションの点数や総合レベル、セクション別レベルなどをすぐに確認することが可能。このスコアレポートでは、弱点が可視化できるほか、学習アドバイスをもらうこともできるため、今後の英語学習に役立てられるのも嬉しいポイントです。
また、CASECのスコアからは、取得可能なTOEICスコアや、英検の級の目安もチェックできるので、TOEICや英検を受ける前にCASECを受験し、自身の英語レベルを把握しておくのもおすすめ。
CASECの3つの特徴
本チャプターでは、CASECを受験する際に知っておきたいCASECの3つの特徴についてチェックしていきましょう。
CASECの特徴 その1 初級者も安心して受けられるシステム
CASECでは、難易度の低い問題から順に出題され、その問題に正解すると、少し難易度の高い問題が出題されます。一方、問題を間違えると、前の問題よりも難易度の低い問題が出題されるため、自身のレベルに合った問題を解き進めていくことが可能です。「どの問題も難しく、解くのが嫌になる…」ということが無く、試験を受験できる点は、特に英語初心者にとって、嬉しいポイントといえるでしょう。
また、TOEICは問題数が多く、1問あたり30秒~60秒と比較的短い時で問題を解き進めていく必要があるのに対し、CASECの場合、1問当たりの解答時間は60秒~120秒とやや長く、しっかり考えた上で解答できる点も要チェック。
ちなみに、CASECは自宅から簡単に試験を受けることができるため、試験中にカンニングができてしまうのでは…と考える方もいるはずです。
しかし、カンニングをして問題の正答率を上げると、その分、問題の難易度は上がるため、結果的に解けない問題が必ず出てきます。また、CASECには制限時間が設けられているため、その時間内に答えを探すのは容易ではありません。
カンニングをしても、あまり意味がないため、自身の英語レベルを正確に把握するためにも、余計なことは考えず、真面目に受験することが大切です。
CASECの特徴 その2 試験時間が短い、かつ、いつでも受験可能
TOEICの場合、受け付けから解散まで約2時間、英検の場合は級によって変動しますが、二次試験も含めると約3時間が必要です。試験会場へ向かう往復の時間を考慮すると、試験を受験するのに半日近く時間がかかってしまうことも少なくありません。
その一方で、CASECの試験時間は40分~50分(※人によって問題が異なるため、時間も変動)と、比較的短時間で試験を受けることが可能です。また、自宅で簡単に受験できるため、試験会場へ足へ運ぶ必要もありません。短時間で試験を受験できる点は、他の英語資格と比較しても、CASECの大きなメリットの一つといえるでしょう。
また、CASECは受験料の支払い後、インターネットにつながる環境さえあれば、24時間いつでも受験できます。
さらに、受験料も3,667円(税込)と他の英語資格と比較して安く、気軽に申し込めるのも嬉しいポイント。ちなみに、他の英語テストの受験料は、TOEIC L&Rが5,830円(税込)、英検が3,000円~9,500円(税込)です。
CASEC | 3,667円(税込) |
---|---|
TOEIC L&R | 5,830円(税込) |
英検 | 3,000円~9,500円(税込) |
CASECの特徴 その3 CASECのスコアから、TOEICや英検の概ねのスコア・級が算出できる
CASECは受験後、試験結果のレポート(スコアレポート)をすぐに受け取ることができます。このスコアレポートには、CASECのスコアはもちろん、TOEICと英検で取得できる、概ねのスコア・級が算出されているため、他の英語資格を受験する際に参考にすることが可能です。TOEICや英検の受験前にCASECを受け、実力を計っておくのも一つの方法でしょう。
CASECとTOEIC、英検のスコア目安例
CASEC | TOEIC | 英検 |
---|---|---|
900~1,000 | 965~990 | 準1級 |
800~900 | 880~965 | 2級 |
700~800 | 725~880 | 2級 |
600~700 | 545~725 | 2級 |
500~600 | 405~545 | 3級 |
400~500 | 315~405 | 3級 |
300~400 | 240~315 | 4級 |
200~300 | 160~240 | 4級 |
100~200 | 55~160 | - |
0~100 | 10~55 | - |
また、CASECの結果は履歴書に書くことができるため、就活や転職のために急いで英語資格を取得したい人にもおすすめです。
Column
本気の英会話編集部がCASECを実際に受けてみた!
CASECについて色々と調べてみたものの、実際のテストがどのようなものなのかイマイチわからないと感じている方もいるのではないでしょうか?
ということで、今回、本気の英会話編集部のペンギン太郎が、CASECを実際に受けてみました!
CASECを実際に受けてみてわかったのは、自分のレベルに合った問題が多く出てくるということ。特にリーディングパートでは、解いた問題数が増えるにつれて「この単語の意味、思い出せないな~」「この文法、どっちの単語に当てはまるんだっけ…」という、わかるかわからないか、微妙なラインの問題が多かった印象です。
一方、リスニングパートのSection3は、後半になると一度に読まれる文章量が多く、難しいと感じました。説明文を聞いてから、問題に解答するものが多いため、リスニング力はもちろん、スコアアップには、集中力も必要といえるでしょう。
また、インターネットにつながる環境があればすぐに受験できる点、結果のレポートをテスト終了直後にもらえる点は、他の英語テストと比較しても、CASECにしかない大きな魅力だと改めて感じました。さらに、すぐに試験結果が確認できるため、「また挑戦したい」、「次回はもっと良い点数を取りたい」といった、学習のモチベーションアップに繋がるメリットも。
CASECに挑戦しようか迷っている方や、最近英語の勉強に対するモチベーションが下がっている…という方は、ぜひ一度、CASECにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
CASECの対策におすすめの勉強法
せっかくCASECを受験するのであれば、できるだけ良いスコアを取りたいもの。
本チャプターでは、CASECでハイスコアを取るために活用したい、おすすめの勉強法について、チェックしていきましょう。
CASECには、公式の問題集がない
2018年7月現在、CASECでは、TOEICや英検のような、公式の問題集や対策本は用意されていません。そのため、CASECの試験対策としては、TOEIC対策用の教材やサービス、英会話を通してリスニング力をアップできるオンライン英会話を利用するのがおすすめです。
以下にご紹介するのは、TOEICのスコアアップや、英会話のスピーキング力アップはもちろん、CASEC対策にもおすすめのサービスです。各サービスの特徴をチェックし、自分に合ったものを見つけましょう。
スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース(ベーシックプラン) 公式サイトへ行く
料金(税込) |
|
---|---|
無料体験 | 7日間 |
スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースの特徴
リクルートが提供する、TOEICの勉強に特化したアプリ。CASEC専用の学習アプリではないが、リーディングやリスニング、単語など、CASECでハイスコアを獲得するためにポイントとなる項目を、効率よく勉強することができる。
スタディサプリENGLISH TOEIC L&R TEST対策 ベーシックプラン(※以下、「スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース」)では、動画の視聴や、実践問題集、TEPPAN英単語(英単語帳)の利用が可能。特に、動画では、スタディサプリの第一人者である関先生による講義を視聴でき、実践的な英語の勉強法について学ぶことができる。
また実践問題集は、リスニングパートとリーディングパートの2種類を用意。リスニングパートでは、通常の問題はもちろん、CASECのSection4で出題される書き取り(ディクテーション)にも対応しており、効率よくリスニングの対策ができる。
ちなみに、CASECの場合、TOEICのパート6・パート7に当たる長文問題は出題されないため、CASEC対策の際、実践問題集のリーディングパートは、Part5のみに取り組むのがおすすめ。
スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースでは、7日間の無料体験を実施しているため、気になる方はぜひ利用してみると良いだろう。TOEICの勉強をしつつ、効率よくCASECの対策をしたい人にとって、スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースは、利用を検討したいサービス。
DMM英会話 公式サイトへ行く
料金(税込) |
|
---|---|
無料体験 | 25分のレッスン2回 |
DMM英会話の特徴
DMMが提供するオンライン英会話。業界トップクラスの安さを誇り、最安で1レッスン161円(※「スタンダードプラン:毎日4レッスン」を受講した場合)から利用できる。
DMM英会話では、毎日1~4回レッスン(※1レッスン25分)を受けることが可能。講師は、ネイティブスピーカーを含む世界120
か国以上から採用しており、様々な国籍の講師から、毎日英会話のレッスンを受けることができる。
DMM英会話のレッスンのコースは、スタンダードプランとプラスネイティブプランの2種類を用意。プラスネイティブプランを選んだ場合、優先的にネイティブ講師によるレッスンを受けることができる。CASECのリスニング対策として、発音や、ネイティブがよく使う会話表現、言い回しなどを重点的に学びたい人は、プラスネイティブプランがおすすめだろう。
また、DMM英会話で用意している教材は、全て無料で使うことが可能。「ボキャブラリー」「文法」「デイリーニュース」など、CASECの対策としても利用できる教材を多数用意しているため、自身の英語レベルや弱点に合わせて選ぶことができる。
さらにDMM英会話では、英語学習プログラム「iKnow!」を無料で利用可能。ちなみに、「iKnow!」は、脳科学に基づいた学習プログラムを搭載しており、効率的に英単語を覚えられると話題のサービス。通常、月額料金1,510円の有料サービスだが、DMM英会話の有料会員であれば、無料で利用できるので、CASECのリーディング対策として、語彙力アップを目指す場合、積極的に利用すると良いだろう。
講師とのオンラインレッスンだけではなく、教材、学習プログラムなど様々なサービスを提供しているDMM英会話は、CASECの対策に、必ずチェックしておきたいオンライン英会話の一つ。
- キャンペーン情報
- 【期間限定】登録後3日以内にDMM英会話に入会すると、初月レッスン料金が全プラン50%OFF!
料金例(税込) |
|
---|---|
無料体験 | 25分レッスン×2回分 |
レアジョブの特徴
レアジョブは、業界トップクラスの利用者数を誇るオンライン英会話。2021年12月現在、累計会員数は100万人を突破、レッスンは5,000万回以上実施されている。
レアジョブでは、「日常英会話コース」、「ビジネス英会話コース」、「中学・高校生コース」の3コースを用意。CASECでは、リスニングパート・リーディングパートの両方で、難易度の高い問題にはビジネス用語が頻出するため、ビジネス英語に苦手意識を持つ方や、スコアを伸ばしたい方は、CASECの対策として、ビジネス英会話コースを積極的に利用すると良いだろう。
またレアジョブでは、5,000種類以上の教材を用意。TOEIC向けのものや、これからビジネス英会話を学ぶ方向けの教材、文法に特化したものなど、伸ばしたい能力に合わせて自由に教材を選ぶことができる。CASEC対策には、「ビジネススターター」「文法教材 中級」の教材がおすすめ。
さらにレアジョブは、日本人カウンセラーによるカウンセリングを実施しており、目標に合わせた学習プランの作成、マンツーマンの学習相談などのサポートを提供している。事前にオンラインレッスンや、学習方法についての不安を減らせるのは、嬉しいポイントだろう。
CASECの対策のために、ビジネス英会話を勉強したい方はもちろん、カウンセラーによるサポートを受けながら、効率よく英語力をアップさせたい方におすすめのオンライン英会話。
- キャンペーン情報
- 【早期入会特典】人気の料金プランに無料登録日から7日以内に申込むと、初月料金が半額になるキャンペーンを実施中!
まとめ
CASECの対策と勉強法について解説した今回の特集はいかがでしたか?
CASECは、オンラインから簡単に試験を受けることができ、すぐに結果が確認できます。また、CASECのスコアから、TOEICのスコアや英検の級の目安を算出することも可能。
さらに、試験時間が40分~50分と短いことに加え、1回3,667円(税込)とリーズナブルな料金で受験できる点も、大きな魅力といえるでしょう。
CASECの受験を考えている方は、本特集を参考に、CASECの対策や勉強法をチェックし、ハイスコアを目指しましょう!