近年、「海外で英語を勉強し、今後のキャリアに役立てたい」「異文化に触れ、自分の視野を広げたい」「海外での生活を通して、自分のキャリアを見つめ直したい」等の理由から、留学する社会人が増えています。
海外で一時期を過ごすことで貴重な経験ができる社会人の留学ですが、その一方で、学生の留学とは異なり、社会人で留学するからこそのリスクがあるのもまた事実。社会人で留学する際は、メリットだけではなく、デメリット(リスク)についてもしっかり把握した上で、留学することが大切だといえるでしょう。
そこで今回は、社会人の留学に注目。仕事を辞めて(あるいは仕事を長期間休んで)、短期留学にチャレンジしたいと考えている社会人向けに、社会人で短期留学するメリットとデメリット、社会人留学を成功させるポイント等についてわかりやすく解説します。さらに、社会人留学におすすめのサービスについての情報も。
海外への留学を考えている社会人の方、海外で英語を学びたいと考えている社会人の方は、本特集を参考に、社会人の短期留学についてチェックしましょう!
社会人の短期留学 メリットとデメリット
社会人の短期留学には、メリットはもちろん、デメリットも存在します。はじめに、社会人で短期留学をするメリットとデメリットをしっかり把握しておきましょう。
社会人の短期留学 メリット
社会人の短期留学 メリットその1 集中して英語の勉強ができる
社会人で短期留学をするメリットは、海外に留学し、英語漬けの環境で生活することで、集中的に英語の勉強ができる点。
英語圏の国に留学する場合、見えるもの・聞こえるものすべてが英語のため、日本で英語を勉強するときと比較して圧倒的な量の「生の英語」に触れることができます。特に、生の英語に触れ、英語漬けの環境で生活することで、リスニング力・スピーキング力を中心に英語力を鍛えることが可能。また、自分の英語レベルや弱点が明確になり、英語学習のモチベーションアップに効果がある点もメリットといえるでしょう。
社会人の短期留学 メリットその2 視野が広がる
留学では、海外での生活を通じて、日本と海外(滞在先の国)の文化や価値観の違いに多く触れることが可能です。また、現地の語学学校や寮等では、同じく留学でその国に来ている様々な国籍の生徒たちと交流することもできます。
多様な国籍や文化、価値観の中で過ごし、自分の視野を広げられるのは、留学ならではのメリット。日本国内で英語を勉強していては、なかなか経験できることではありません。また、視野を広げ、様々な視点から物事を考えることができるようになれば、それが新しいビジネスにつながる可能性も。留学先では、自分から積極的に外国人とコミュニケーションを取り、様々な価値観を吸収し、視野を広げましょう。
社会人の短期留学 メリットその3 自身のキャリアを見つめなおす機会になる
仕事を辞めて、あるいは長期間休んで渡航するケースが多い社会人の短期留学は、自身のキャリアを見直す機会になるという点もメリットの一つです。
普段、社会人として忙しく働いていると、自分の事や今後のキャリアをじっくり考える時間を作るのは難しいもの。一時的に日本を離れ、海外で学生としてリフレッシュする期間を持つことで、自分自身を客観的に見る余裕が生まれ、キャリアを見つめなおすことが可能に。
留学生活を楽しみ、英語を勉強しつつも、じっくりとキャリアや人生について考え、帰国後に活かしましょう。
社会人の短期留学 デメリット
社会人の短期留学 デメリットその1 留学費用が掛かる
短期間といえども、留学には往復の渡航費や、語学学校の学費、生活費等、様々な費用がかかります。ある程度のまとまった金額が留学費用として必要になる点は、社会人で留学をする際のデメリットといえるでしょう。
ちなみに、留学費用は、留学先の国やエリア、渡航時期、留学期間、語学学校、滞在方法(ホームステイ、寮、アパート等)等によって異なります。
英語圏の国に4週間(1か月間)・12週間(3か月間)留学した場合の留学費用例(※「語学学校費用:授業料、教材費、設備費含む」+「滞在費:ホームステイ、1日2食付」)を国別に比較すると以下の通り。
短期留学する場合の目安の費用例
国 | 4週間(1か月間)の費用 | 12週間(3か月間)の費用 |
---|---|---|
アメリカ | 275,600円~ | 793,600円~ |
イギリス | 239,600円~ | 690,600円~ |
カナダ | 239,600円~ | 682,800円~ |
オーストラリア | 247,600円~ | 713,200円~ |
実際に留学する場合、上記費用に加え、渡航費、生活費、海外保険料等、10~30万円(※目安。留学先・人によって異なる)が必要になります。
たとえばアメリカに12週間留学する場合の留学費用はトータルで、90~110万円ほどと考えておくとよいでしょう。
Column
フィリピン留学という選択肢
アメリカやイギリス等、英語圏の国への留学は、留学費用が高くなりがちです。社会人の中には、できるだけ留学費用を抑えつつ、短期留学にチャレンジしたいと考えている方もいるのではないでしょうか?
そうした方におすすめなのが、フィリピン留学です。 フィリピン留学最大のメリットは、英語圏の国への留学を比較して、圧倒的に費用が安い点。語学学校の学費だけでなく、渡航費、食費、生活費等も安いため、留学費用を全体的に抑えることが可能です。例えば、1カ月間、フィリピンに留学した場合の費用は、15~30万円ほど。
英語圏ではないため、留学先の選択肢から外している方もいるかもしれませんが、実はフィリピン人の英語人口の割合は、アメリカ、イギリスに次ぐ世界第3位。英語力は高く、東南アジアでも屈指の実力を誇っています。
また、 フィリピンの語学学校は、グループレッスンが主な欧米の語学学校とは異なり、マンツーマンレッスンが主。短期集中で英語学習ができ、留学の成果が出やすい点もメリットとして挙げられます。
その一方で、フィリピンは発展途上国ということもあり、日本や欧米先進国と比較して水、電気、通信等のインフラが十分に整っていない点や、熱帯地域のため、虫が多い点には注意が必要です。 留学する前に、寮など滞在場所の環境を確認しておくことが重要です。
フィリピン留学におすすめのサービス
NILS(ニルス) 公式サイトへ行く
「NILS(ニルス)」はセブ島セブシティの中心部にある、フィリピン教育庁TESDA認定の語学学校。
レッスンは完全マンツーマンで、個人のレベルや目的に合わせて自由にカスタマイズ可能。セブ島在住の日本人スタッフによるサポートを受けられるため、初めて留学に行く人でも安心して渡航できる。また、「インターンシップ0円留学プラン」「親子プラン」「TOEICのスコアアップのための短期間スパルタプラン」等、プランの選択肢が豊富な点も魅力。留学前には、スカイプで「NILS」の講師から英語のレッスンを受けられるのも嬉しい。
さらに、5・6月渡航者限定で留学費用が10%OFFになる等、お得なキャンペーンもおこなっているので、留学費を安くおさえたいと考えている方、フィリピン留学を検討している方は要チェック。
社会人の短期留学 デメリットその2 仕事を辞める(あるいは仕事を長期で休む)必要がある
社会人の短期留学において最大のデメリットとも言えるのは、仕事を辞める、あるいは仕事を長期間休む必要があるという点です。
留学を「ブランク」と捉える企業も多いため、特に、仕事を辞めて留学する場合、留学後の再就職や転職が難しくなることも。社会人で留学する際は、留学前に帰国後の明確なビジョンを描いておくことが非常に重要です。
また、仕事をしていない期間中、収入がストップしてしまう点にも注意しましょう。
社会人の短期留学 デメリットその3 短期留学の場合、留学に行ったからといって英語力が劇的に伸びるわけではない
4週間~12週間ほどの短期留学を経験した社会人の中には、留学したものの、思っていたよりも英語力が伸びなかったという声も。
短期留学の場合、ネイティブの英語のスピードに耳が慣れる、英会話の瞬発力がつくといった効果はあるものの、英語力が劇的に伸びることはまれ。留学したからといって、英語が流暢に話せるようになるわけではありません。
ただし、事前準備や現地での取り組み方によっては、留学前と比較し、英語力が飛躍的に伸びるケースも。留学を通して、自身の英語力を伸ばしたいと考えている方は、事前準備をしっかりする、現地での取り組み方を考えておく等、留学をより有意義なものにするための対策を立てておきましょう。
社会人の短期留学を成功させるポイント
せっかく留学に行くのであれば、限られた時間で多くのものを吸収し、有意義に過ごしたいものです。本チャプターでは、社会人の短期留学を成功させるポイントについて、チェックしていきましょう。
社会人の短期留学を成功させるポイント その1 留学の目的・目標を明確にする
社会人の留学を成功させるには、事前に、何のために留学するのか、留学して何を身に付けたいのかをはっきりさせておくことが重要なポイント。留学の目的・目標を明確にすることは、英語力向上はもちろん、帰国後に再就職・転職をするうえでも非常に大切です。「帰国後に受験するTOEICで700点以上を取る」「語学学校のビジネス英語コースを修了する」等できるだけ具体的に留学で達成したい目標を立てましょう。
社会人の短期留学を成功させるポイント その2 事前に英語の勉強をしっかりしておく
留学に行けば自然と英語がペラペラになるわけではないという点は、短期留学のデメリットの項でも触れましたが、短期留学で効率良く英語を習得するには、事前に英語の勉強をしっかりと行い、英語に慣れておくことが重要です。
英語圏に留学する場合は、少なくとも中学~高校基礎までの英語を復習しておきましょう。特に、文法事項の確認や、語彙力の強化は、事前に日本でも十分にでき、かつ現地で英語(英会話)を学ぶ際に効果の高い勉強です。
また、外国人と積極的にコミュニケーションをとる練習をしておくのも効果的。 ネイティブが話す英語のスピードに耳を慣らしておくことで、留学先でのロスタイム(英語に耳が慣れるまでの時間)を減らすことができ、短期留学でも効率的に英語力を伸ばすことができます。
日本で外国人と英語でコミュニケーションをとる練習をする際は、英会話教室へ通うのも一つの方法ですが、オンライン英会話の利用が特におすすめです。オンライン英会話は、インターネットにつながる環境があれば、自宅にいながらにして、好きな時にレッスンを受けることが可能。留学前等の忙しい時期や、仕事をしながらでも、空いた時間を利用して英会話の勉強をすることが可能です。また、リーズナブルな料金で受講できるのも魅力。
留学前に英会話の勉強をしておく際は、上手く活用すると良いでしょう。
おすすめのオンライン英会話
レアジョブ 公式サイトへ行く
主な料金プラン(税込) |
|
---|
レアジョブの特徴
累計90万人以上が利用する人気のオンライン英会話。主に、フィリピン大学の学生や卒業生が講師として在籍している。ちなみに、講師の採用には厳しい選考を課しており、講師の質の高さに定評がある点も魅力。レッスン形式はマンツーマンレッスンで、カウンセラーによる学習サポート等もあり、ユーザーの満足度が高い。
DMM英会話 公式サイトへ行く
主な料金プラン(税込) |
|
---|
DMM英会話の特徴
料金プランの安さに定評があるオンライン英会話。講師は世界120か国以上から採用。ネイティブ講師のレッスンを優先的に受けられる「プラスネイティブプラン」もあり、人気英語アプリ「iKnow!」が無料で利用できる点も魅力。
社会人の短期留学におすすめのサービス
本チャプターでは、社会人の短期留学におすすめのサービスをご紹介します。
社会人で短期留学をする際、特に初めての留学の場合は、渡航先の語学学校の評判や、現地での滞在方法、留学の諸手続き等、わからないことや不安に感じる要素が少なくないはずです。
社会人で短期留学を考える際は、以下でご紹介するサービスを上手に活用して自分に合った留学プランを見つけましょう。
拠点(カウンセリングセンター) | 東京、大阪、名古屋、広島、福岡 |
---|
留学のサポート、カウンセリングなどをおこなう大手留学エージェント。
留学ジャーナルの特徴は、サポート体制が充実している点。留学ジャーナルでは、プランの提案や、滞在先・航空券の手配、留学する際の手続き等をおこなっていることに加え、現地でのサポートを受けることも可能。初めてでも、安心して留学することができる。また、スポーツやダンス、アート・デザイン等のスペシャルプログラムと語学学校のレッスンを組み合わせた「語学+α」のプログラムがあり、さまざまな体験ができる点も魅力。さらに、留学専門情報誌も刊行しており、留学の情報収集にもおすすめ。
拠点(営業所) | 全国各地 |
---|
旅行会社H.I.S.が運営する留学専門デスク。欧米だけでなく、アジア・オセアニア地域や南アフリカ、人気のマルタ島等、世界18か国の語学研修・ホームステイプランを幅広く取り扱っている。
H.I.S.語学研修デスクでは、無料の留学説明会を頻繁におこなっており、留学経験者の体験談を聞くことができるほか、語学学校の説明会も同時に参加可能。また、無料カウンセリングや質問コーナーも設けられているため、留学に関する不安を解消できるのもうれしい。
社会人での留学を検討する際、上手く活用したいサービスの一つとして要チェック。
まとめ
社会人の短期留学について解説した今回の特集はいかがでしたか?
留学をし、語学学校に通ったからといって、必ずしも英語ができるようになるわけではありません。
社会人の短期留学を成功させるには、目標や目的を明確にし、それに沿って出発前にしっかりと事前準備をすること、留学先で、恥ずかしがらずに外国人と積極的にコミュニケーションをとることが大切です。
海外で英語の勉強をしたい、異文化に触れ、今後のキャリアに活かしたいと考えている社会人の方は、本特集を参考に、社会人で留学する際のメリットやデメリット、留学を成功させるポイントをチェックし、留学への一歩を踏み出しましょう。