ビジネスメールを英語で作成する方のなかには、「メールの作成に時間がかかる」「正しい英文メールの書き方がわからない」「伝えたい内容が、相手に上手く伝わらない」といった悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
ただ、英文メールは、ちょっとしたコツを押さえれば、スムーズに作成することができます。
そこで今回は、英文メールに注目。英語のビジネスメールで失敗しないためのポイントや、英文メールの勉強法について、わかりやすく解説します。
英文メールの勉強法を知りたい方、ビジネスメールを英語で作成する機会のある方は、ぜひチェックしてみてください。
英語のビジネスメールで失敗しない書き方
はじめに、英語のビジネスメールで失敗しないための3つのポイントを見ていきましょう。
この3つのポイントを押さえると、ビジネスメールの作成スピードを格段に上げ、相手に正確に内容を伝えることができます。
英語のビジネスメールで失敗しない書き方 ポイント1 ビジネスメールの構成を把握する
ビジネスメールには決まったフォーマットがあり、大きく、「①件名」「②挨拶」「③本文」「④締めの挨拶」「⑤署名」の5つで構成されています。各項目を作成する際のポイントは下記の通り。
件名
文章ではなく、3~5単語で完結に書きましょう。
(例)
- Inquiry about ~:~の問合せ
- Question about ~:~に関する質問
挨拶
「~様」は「Dear ~」、担当者が不明の場合は、「To whom it may concern」と記載します。
本文
わかりやすく、簡潔に書きましょう。(※詳細はポイント3で解説します)
締めの挨拶
定型文を使用するのが一般的です。(※定型文については、ポイント2で紹介しています)
署名
メールの最後に記載します。記載する内容は、「名前」「部署名」「会社名」「メールアドレス」「電話番号」です。
英語のビジネスメールで失敗しない書き方 ポイント2 定型文を覚える
英語のビジネスメールには、「定型文(決まり文句)」が多く存在します。定型文を覚えておくと、相手への配慮を伝えられ、好印象を与えられるため、上手く活用するのがおすすめです。
ちなみに、英文のビジネスメールの場合、日本語の「いつもお世話になっております。」に該当する表現はなく、すぐ本文を書いても失礼にはなりません。ただ、メールの冒頭に、挨拶や感謝の気持ちがあると、相手に好印象を与えられます。
また、定型文には、フレーズを覚えて使いこなせるようにすることで、メールの作成にかかる時間を短縮できるメリットもあります。
挨拶の定型文例
- いつでも使える表現
- I hope you are doing well. (貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。)
- 週明けに使う表現
- I hope you had a pleasant weekend. (良い週末を過ごされたと思います。)
- 休み明けに使う表現
- I hope that you had a nice holiday break! (あなたは良い休暇を過ごされたことと存じます。)
特に、締めの挨拶(ポイント1の④)は定型文を覚え、スムーズに使い分けられるようになると、その分、メール作成にかかる時間を短縮することができます。
締めの挨拶の定型文例
- Sincerely :真心を込めて
- (Best) Regards:敬意を込めて
- (Many) Thanks:(いろいろ)ありがとうございます
英語のビジネスメールで失敗しない書き方 ポイント3 本文を簡潔に書く
メールの本文を、わかりやすく、かつ簡潔に書くことも、英文のビジネスメールで失敗しないために押さえておきたいポイントです。ちなみに、メールをわかりやすく簡潔に書くコツは、「まず現状を説明し、そのうえで、要望やお願いなどを記載する」こと。
英文のビジネスメールを作成する際は、下記の定型文も活用し、わかりやすく、簡潔に書くことを意識しましょう。
また、メールを作成した後は、送信する前に、スペルミスや内容に漏れが無いか、しっかり見直すことも大切です。
現状を説明する例
- Regarding ~:~に関して
- This is an update of ~:~の進捗を報告させて頂きます。
- Please find the attached file.: 添付の資料をご確認ください。
「要望」や「お願い」の例
- I would appreciate it if you could ~:~して頂けると幸いです。
- Would you mind if I ask you to ~:~して頂けますか?
- Would you please ~:~して頂けないでしょうか?
- I’d like you to ~:~して頂きたく思います。
- Would it be possible for us to ~:~して頂く事は可能でしょうか?
英文メールの勉強法
英文メールの勉強は、前述の通り、まず定型文を覚えることが重要です。
また、英文法のミスや使用する単語・フレーズによっては、相手に間違った形で理解をされてしまうこともあるため、総合的に英語力を強化することも大切です。
本チャプターでは、英文メールの作成に特化した学習法を3つご紹介します。
英文メールの勉強法 その1 参考書を利用する
英文メールの勉強におすすめの参考書
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12カテゴリーに分類された約100種類のシチュエーションに対応するメール実例と、1200以上の例文を掲載し、英文メール作成時に必要となる定型文を網羅した一冊。仕事のフロー(問合せ、見積依頼等)に沿った場面設定で英文メールが用意されているので、探したい場面を簡単に見つけることができる。
英文メール頻出の定型文をしっかり身につけるためには、最低3回は通読したい。
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英文でのメールは、日本語のメール以上に論理的で矛盾が無く、説得力のある文章を書く必要がある。本書では、単純な問合せや見積依頼…といった枠組み以上の、英文で文章を構築する際のスキルを理論的に学ぶことが可能。
相手の心を動かす文章や、説得力と明瞭性のある英文メールを作成するためのライティングスキルを身につけたい人におすすめ。
英文メールの勉強法 その2 英文添削サービスを利用する
英文メールの勉強をする際、英文添削サービスを利用するのも一つの方法です。英文添削サービスとは、プロに自分の書いた英文を添削してもらえるサービスのこと。
プロに添削してもらうことで、正しい書き方や表現が学べ、ライティングスキルをしっかりと伸ばすことができます。特に、独学での英文メールの勉強が難しい…と感じている場合、上手く活用するのがおすすめです。
英文メールの勉強におすすめの英文添削サービス
英文添削アイディー(IDIY) 公式サイトへ行く
1回166円~と低料金で、プロの翻訳家や通訳・教員などによるオンラインでの英文添削が受けられるサービス。
英文添削アイディー(IDIY)では、添削方法に応じて、「お手軽添削」と「学べる添削」の2種類を用意。「お手軽添削」は、英文法・スペル、表現のチェックのみを行う添削プラン。一方、「学べる添削」では、英文法・スペル、表現のチェックに加え、英作文に対する解説やコメントももらうことができる。「お手軽添削」より料金はやや高くなるが、なぜそのような添削結果になったのかを知りたい場合、「学べる添削」を利用すると良いだろう。
プロの添削を受け、英文のライティングスキルを伸ばしたい人は、要チェック。
Memo
英作文のチェックツールを活用する
自分が正しい英作文を書けているか確認する際、英作文チェックツールを使用するのも方法です。ちなみに、筆者は仕事で英文メールを書くことが多いのですが、その際は、英文チェッカー「GINGER」と翻訳ツール「DeepL」を使用し、以下の2ステップで、自身の作成した英作文をチェックしています。
いずれのツールも無料で利用できるので、自分の書いた英作文を確認する際などに、活用してみてはいかがでしょうか。
- 「GINGER」を使って文法のミスを確認する
- 英文メールを作成したら英文チェッカー「GINGER」を使用し、英文法のミスを確認する。
- 翻訳ツール「DeepL」を使用し、翻訳内容を確認する
- 自分の作成した英文の日本語訳が、書きたい文章(内容)と一致しているか確認する。
英文メールの勉強法 その3 英作文の添削が受けられるオンライン英会話を利用する
3つ目の英文メールの勉強法として挙げられるのが、オンライン英会話の利用です。
実は、数あるオンライン英会話のなかには、「スピーキングのレッスン」と「英作文の添削」がセットになったサービスを提供しているところがあります。こうしたオンライン英会話を利用すれば、英作文の作成・添削で例文や語彙力を増やし、スピーキングレッスンでインプットした内容をアウトプットすることが可能。「書く力」と「話す力」を効率よく伸ばせます。
また、オンライン英会話の場合、仕事のちょっとしたスキマ時間などを利用してレッスンを受講できるメリットも。
以下では、スピーキングレッスンに加え、英作文の添削も受けられるおすすめのオンライン英会話を紹介しています。「書く力」と「話す力」をしっかり身につけたい方は、ぜひチェックしてみてください。
英文メールの勉強におすすめのオンライン英会話
ベストティーチャー 公式サイトへ行く
スピーキングレッスンに加え、ライティングレッスンも受けられるオンライン英会話。「読む」「聞く」「話す」「書く」の英語4技能をバランスよく学べると注目を集めている。
ベストティーチャーでは、自分が話したい内容を教材にして、その中から好きなシーンを選んで会話を「書く」練習からスタート。作成した英作文(スクリプト)は講師が添削し、その英作文をもとにスピーキングレッスンを実施する。ライティングレッスンとスピーキングレッスンを交互に受講することで自分に必要な英語をしっかり身につけられる点は、ベストティーチャーを利用する大きなメリット。また、英語圏を中心に、世界60か国以上から集まった講師によるレッスンが受けられる点もチェックしておきたい。
料金は、月額12,000円(税込)から。TOEFL iBTやIELTS、TOEICなど、資格対策に特化したコースも用意している。
まとめ
英文メールの勉強法を紹介した今回の特集はいかがでしたか。
瞬発的な返答が求められる会話とは異なり、英文メールには、作成に時間的な余裕があるため、より正確な文法力や語彙力が求められます。また、メール文面において、文法や語彙の使い方を間違えると、相手に誤った理解や不愉快な思いをさせてしまうケースもあるため、注意が必要です。
ビジネスの場で英文メールを作成する機会のある方は、本特集を参考に、英語のビジネスメールで失敗しない方法や英文メールの勉強法をチェックし、メールで海外の方とのコミュニケーションを取る際に役立てましょう。