原題 A Monster Calls
邦題『怪物はささやく』
解説
原題『A Monster Calls』とは、2016年にスペイン・アメリカで公開されたダークファンタジー映画『怪物はささやく』のこと。主題(テーマ)、演出、演技、視覚効果等、様々な点から高い評価を獲得し、スペインのアカデミー賞とも言われるゴヤ賞を最多9部門受賞。注目を集めました。
原作は、イギリス児童文学最高峰の「カーネギー賞」と「ケイト・グリーナウェイ賞」を、英国史上初めてダブル受賞した同名のベストセラー小説。ちなみに、本作の脚本は原作者の1人、パトリック・ネスが担当しています。さらに、原作の挿絵を担当したイラストレーター、ジム・ケイも、映画の製作過程に参加。原作のイメージを忠実に再現し、原作ファンからも高い評価を得ています。
本作は、余命わずかな母親と二人で暮らしていた12歳の少年コナーのもとに、ある夜怪物がやってきて、「今から、私はお前に3つの【真実の物語】を話す。4つ目の物語は、お前が話せ。」と告げることから始まる物語。怪物は家の裏に生えるイチイの木の姿をしており、コナーが隠している「ある真実」を4つ目の物語として語れと迫ります。
ちなみに、本作では主人公の祖母役を「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーバー、闘病中の母を「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のフェリシティ・ジョーンズが演じている他、怪物の声およびモーションキャプチャーを「沈黙 -サイレンス-」、「96時間」のリーアム・ニーソンが担当。キャストの豪華さもチェックしておきたいポイントといえるでしょう。
原題『A Monster Calls』の「monster」は「怪物、モンスター」という意味の名詞。また、「calls」は動詞「call」の3人称・単数形で「呼ぶ、呼びかける、いざなう、訪れる」といった意味があります。「call」にはこのように様々な意味がありますが、作中で、主人公コナーのもとに毎晩怪物が訪れることから、「A Monster Calls」は、「怪物が訪れる」と訳すのが自然だと考えらます。
一方、邦題では「怪物はささやく」というタイトルに。怪物が夜ごと現れてはコナーに真実の物語をささやくことを表した意訳となっています。
本作は、「死」を描いた悲しい物語でありながら、最後には一筋の希望が見える物語。原題と邦題の違いに加え、ダーク・ファンタジーな世界観と、高く評価された映像・演出にも注目し、楽しんでみてはいかがでしょうか?
Study
- monster:(名詞)怪物、怒っている人、残忍な人
- call:(動詞)呼ぶ、呼びかける、いざなう、鳴き声を上げる、電話する、訪れる、立ち寄る
作品を見る
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